今回の記事では、私が見つけた「2020年度の助成金」を締め切りの「月」毎にリストアップしました。
助成金を申請した時のエピソードは、前回の記事にまとめています。

ちなみに、留学後にアメリカの有名なフェローシップにも採択して頂きました。
その経験も記事にしたので、現地のグラントに興味がある方はそちらも参考にして下さい。
【アメリカの研究助成金】ポスドク専用グラントの探し方、申請方法などを徹底解説!
助成金リスト
- 応募資格は各財団で細かく設定されています。自分の主観で一部だけを抜粋しました。また、2021年度以降は資格が変更されている可能性もあります。
- 自分の条件にあった助成金を優先的にリストアップしています。分野を変えれば他にもたくさんあります。
- 締切日は毎年変わるので「〇月」はあくまで参考です。
5月
1. JSPS 日本学術振興会海外特別研究員
主な応募資格:
・学術研究機関に所属する研究者。又は、当該研究者を志望する者。
・博士の学位を取得後5年未満の者。見込みでも良い。
助成額:
往復航空券、滞在費、研究活動費(年額約380万円~520万円/年×2年間)
採用枠:約130名
一番メジャーなやつです。
助成額が高額で、しかも2年間というのが魅力的です。
採用率は20%ぐらいのようです。
既に留学中でも応募可。
NIH に留学する人は、そこ専用のが別にあり。
募集時期が早く、私は間に合いませんでした。
2. 持田記念医学薬学振興 留学補助金財団
主な応募資格:
・45歳未満。
・対象分野の指定あり。
助成額:1件50万円
採用枠:20件
応募した年度を対象とした助成金。
3. アステラス病態代謝研究会 海外留学補助金
主な応募資格:
・これまで1回で1年間以上の海外留学の経験がない。
・200万円を超える海外留学助成を獲得していない(前年度募集分も含む)。
・博士号取得済み、もしくは出国日までに博士号取得見込みの研究者。
助成額:最大400万円/年×1年
採用枠:10名前後
応募した年度を対象とした助成金。
6月
4. 三越海外留学渡航費助成
主な応募資格:
・東京都並びに東京都近隣4県の大学医学部、医学研究施設、病院に所属する専任職員。
・留学に際して他財団等から同様の目的で助成を受けていない者。
・基礎及び臨床医学に関する研究者。
助成額:総額300万円
採用枠:総額を複数名で分散。2019年は3名採択。
7月
5. 第一三共生命科学研究振興財団 海外留学奨学研究助成
主な応募資格:
・過去に海外留学の経験がない。
・助成採択後に出国する研究者。
助成額:年間550万円/年×最大2年間。
採用枠:5件程度。
上の内容は、早くも発表されている「2021年度 募集要項」の情報を元に書きました。
2020年度は300万円×2年間だったですが、大幅に上方修正されたようです。
また、締め切りも6月→7月になりました。
私は学内選考で落ちてしまい、応募できませんでした。orz
6. 安田記念医学財団応募要項 海外研究助成
主な応募資格:
・癌に対する治療・研究に従事している医師。
・申請時、国内在住者。
助成金額:150万円/年×1年間。
採用枠:3件以内。
7. かなえ医薬振興財団 海外留学助成金
主な応募資格:
・35歳以下。
・対象分野の指定あり。
・既に海外留学している、又は12月末までに出発+翌年1年間留学。
助成額: 100万円/年×1年。
採用枠:7件
私は応募の翌年に留学する予定だったため、応募資格を満たしませんでした。
2021年度は海外留学助成金の募集は行わないようです。
8月
8. HFSP ヒューマンフロンティアサイエンスプログラム
主な応募資格:
・長期フェローシップと学際的フェローシップで異なる(要参照)。
助成額:生活手当14万ドル+研究費1.5万ドル(一例)/3年
採用枠:ざっと調べた範囲では分かりませんでした。
国際的な Fellowship program です。
日本からも多く採用されています。
申請書はすべて英語で余裕がなかったので申請しませんでした。
応募される方は、以下のサイトにコツが書かれておりオススメです。
9. 東洋紡バイオテクノロジー 長期研究助成
主な応募資格:
・39歳以下。
・初めての海外留学。
・Phd 取得後5年以内。
助成額: 550万円/年×1年
採用枠: 7枠
期間は1年間のみですが、大型の助成金になります。
9月
10. 上原記念生命科学財団
主な応募資格:
① ポストドクトラルフェローシップ
・博士号を有するか、翌年4月までに取得見込み。
・33歳以下(医学部卒は36歳以下)。
・助成期間中の年収が250万円以下(助成金を除く)。
② リサーチフェローシップ
・博士号または同等以上の業績を有する若手研究者。
・37歳以下(医学部卒は39歳以下)。
・助成期間中の年収が600万円以下(助成金を除く)。
助成額: 450万円以内/年×1年
採用枠: ①約60件 ②約80件
採用枠が多く、海外学振に次ぐメジャーな助成金です。
海外からも応募可。
難点としては、前述の通り、各大学から1名ずつしか応募できないので学内選考が1つの山場です。
ちなみに、申請するのが「ポストドクトラルフェローシップ」と「リサーチフェローシップ」で異なっていれば、同じ大学からでも応募が出来そうです。
また、採択者をみる限りでは、勤務医は学内選考がない市中病院からでも応募が出来そうです。
11. 内藤記念海外留学助成金
主な応募資格:
・41歳以下。
・博士号を取得または、取得見込み。
助成額:450万円/年×1年
採用枠:10名以内
注意事項をみる限り、勤務病院からの応募は難しいようでした。
つまり、学内選考で選ばれる必要があります。
12. 国際医学研究振興財団 海外留学助成
主な応募資格:
・40歳未満。
・1年以上の研究留学の経験がない。
・留学中の年間収入が500万円未満(本財団の助成金を除く)。
助成額: 最大250万/年×2年
採用枠: 5名
助成額が250万円以下なので、他の助成金と併用しやすい特徴があります。
しかし、採択枠が5名なので厳しい競争です。
13. 中谷医工計測 技術交流助成 留学プログラム
主な応募資格:
・テーマ:医工計測技術の発展に貢献する研究。
・40歳以下。
・大学院生は留学先で博士課程に入学する者。
・既に留学中の者は対象外。
・留学中に現在の所属機関より報酬が支払われない。
助成額: 渡航費 上限30万円 + 300万円/年×最大3年
採用枠: 「助成実績」を拝見する限り4~6名。
自分の研究テーマが医工計測技術に関連するか不明瞭だったので、応募しませんでした。
記憶する限りでは、学内選考は必要なかったと思います。
10月
14. 武田科学振興財団 海外研究留学助成
主な応募資格:
・37歳以下。
・MD+PhD, PhDは見込みでも可。
・留学中の年間収入が600万円以下。
助成額:
・海外渡航費往復40万円 + 滞在費 480万円/年 × 2-4年
・留学1年半後に、延長の可否、延長期間を再審査。
採用枠:10件
高額でしかも採用年数が長いのが特徴です。
学内推薦を頂けたので応募しました。
「戸籍謄本」「健康診断書」「語学能力の証明書写し」などの必要書類が多く、申請した中では準備が最も大変でした。
15. 山田科学振興財団 長期間派遣援助
主な応募資格:
・日本国籍を有する研究者、もしくは日本の研究機関に所属する研究者。
助成額: 100万円~200万円(申請区分に依存)
採用枠: 「過去の実績」を拝見する限り恐らく10名以内
推薦にあたり、学内選考は必要なかったと記憶しています。
16. 日本呼吸器学会 海外留学助成金
主な応募資格:
・42歳未満。
・会員歴5年以上。
・留学の受入側から給与がない(附則あり)。
・他の助成金との重複不可。
助成額:200万円/年×1年
採用枠:2名
応募資格がだいぶ厳しいですが、条件を満たせば「ねらい目」です。
門戸がかなり狭いためか、2020年は9月の締め切りが11月に延長されていました。
私は条件を満たさなかったので、応募出来ませんでした。
17. 早石修記念海外留学助成
主な応募資格:
・日本生化学会の会員 (年会費は正会員で7500円/年、学生会員で3000円/年)。
・学位取得後10年以内。
助成額: 500万円/年×1年
採用枠:8名
助成額が大きいです。
会員ではなかったので、応募しませんでした。
18. 細胞科学研究財団 育成助成
主な応募資格:
・財団理事または評議員の推薦。
・40歳以下。
助成額: 240万円まで/年(国内は120万円まで/年)×1年
採用枠: 4名程度
財団関係者の推薦が必要なのが最もネックです。
一応大学内に評議員の方がいましたが、戦況をみつつ応募しませんでした。
11月
19. 新製剤技術とエンジニアリング振興基金 海外留学研究助成金
主な応募資格:
・40歳未満。
・「製剤開発」「製剤技術」「製剤プロセスエンジニアリング」の3分野いずれかの研究。
助成額:最高100万円/件
採用枠:最大2件/半期(前期・後期)
自分の研究テーマが該当しないのと、戦況をみて応募しませんでした。
1月
20. リリー・オンコロジー・フェローシップ・プログラム
主な応募資格:
・26歳から40歳までの医師。
・⽇本呼吸器学会会員、腫瘍学術部会会員。
・研究分野が「呼吸器病 腫瘍関連分野」。
助成額:150万円/年×1年間
採用枠:2名
応募資格によって、応募者が限定されます。
条件を満たせば、ねらい目だと思います。
3月
21. 「研究者育成支援研究奨励事業(創薬関連分野)」
主な応募資格:複雑なので募集要項を要参照。
助成額:700万/年×最長3年
採用枠:0~10課題
AMED からの助成金です。
国立機関だけあって額が凄いですが、色々と条件があるようです。
興味がある方は確認してみて下さい。
私は事務局などにも問い合わせましたが、応募資格がありませんでした。
以上、留学助成金のリストでした!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!